もしリサイクルがなかったら、一番大きな問題は「ごみの量」です。私たちが毎日使うペットボトルやプラスチック製品は、リサイクルされずにそのままゴミとなります。学校の給食で使う容器、おもちゃ、ビニール袋、ストロー、食品トレーなど、数えきれないほどのプラスチック製品が、毎日私たちの周りから出ています。
日本全体では、1年間でおよそ900万トンものプラスチックごみが出ていることをご存じですか?これらすべてが処分場※1に運ばれると、あっという間に満杯になってしまいます。さらに埋め立てられたプラスチックは100年以上も分解されず、そのまま地面に残ってしまうのです。結果として、公園や学校の周辺、街中のあちこちがごみで埋まってしまう可能性があります。
実はリサイクルのおかげで、同じプラスチックを何度も繰り返し使うことができ、新しいごみが減るのです。例えば、回収されたペットボトルの約60%は、新しいペットボトルやポリエステル繊維の洋服に生まれ変わっています。リサイクル施設がなければ、きれいな街を保つことが非常に難しくなるでしょう。
海の問題もとても深刻です。リサイクルされないプラスチックの多くは、最終的に海に流れ込んでしまいます。現在、世界の海には1億トン以上のプラスチックが漂っていると言われています。海に漂うプラスチックは、クジラやウミガメ、アザラシなどの海の生き物たちが誤って食べてしまい、命を落とすことがあります。
また、プラスチックが細かく砕けた「マイクロプラスチック※2」という小さな粒は、プランクトンや小さな魚が食べてしまいます。その魚を私たちが食べることになり、結局は人間の体にも影響を与えてしまうのです。研究によると、私たち人間は毎年、クレジットカード1枚分のプラスチックを無意識に体内に取り込んでいるという報告もあります。
リサイクルを行うことで、プラスチックが海に出ていくのを防ぎ、生き物たちを守ることができます。さらに、アップサイクル※3という方法を使えば、古いプラスチックを新しく素敵な製品に変えることもできるのです。例えば、古い漁網からおしゃれなバッグが作られたり、使い古されたプラスチック容器から公園のベンチが作られたりしています。
プラスチックの原料は「石油」という限られた資源です。世界中で毎年新しいプラスチックを作り続けると、やがて石油がなくなってしまいます。もしリサイクルがなければ、どんどん新しい石油を掘り続けなければならず、地球環境はますます傷つきます。石油を掘るときに出る二酸化炭素は地球温暖化の原因となり、地球の平均気温が上がっていくことにつながるのです。
しかしリサイクルすれば、同じプラスチックを何度も使うことで、石油の使用量を大幅に減らせるのです。なんと、ペットボトル1本をリサイクルすることで、石油約450ミリリットル分を節約できると言われています。使い終わったペットボトルが新しいペットボトルに生まれ変わり、古い衣類が新しい製品に変わるアップサイクルの取り組みも世界中で増えています。
リサイクルのおかげで、私たちは限られた資源を大切に使い、未来の子どもたちにきれいな地球を渡すことができるのです。皆さんが毎日行う分別やリサイクルへの協力は、地球の未来を作る大切な行動なのです。
※1 処分場:ごみを捨てる場所
※2 マイクロプラスチック:非常に小さく砕けたプラスチックの粒で、海の生き物や人間の体に入り込む可能性がある
※3 アップサイクル:古い製品を新しく価値のある製品に変えること